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EXHIBITION 展覧会の構成

第1章 聖宝、醍醐寺を開く

平安時代・貞観十六年(八七四)、天智天皇の流れをくむ聖宝(八三二~九〇九)は、東大寺において諸宗を学んだのち、醍醐味の水が湧き出るという笠取山を見出し、草庵を結んで准胝・如意輪の両観音菩薩像を安置しました。醍醐寺の始まりです。
その後、醍醐寺は醍醐天皇をはじめ歴代天皇の帰依を受け、開創から数十年のうちに薬師堂や五大堂などの堂宇がつぎつぎと建立され、寺観は順調に整えられていきました。本章では、聖宝の肖像や伝記、醍醐寺の縁起などから、同寺の草創期を概観します。

理源大師坐像 吉野右京作 江戸時代 延宝二年(一六七四)
理源大師坐像 吉野右京作 江戸時代 延宝二年(一六七四)
  • 国宝 醍醐寺縁起 江戸時代
    国宝 醍醐寺縁起 江戸時代
  • 国宝 大日経開題 空海筆 平安時代
    国宝 大日経開題 空海筆 平安時代

第2章 真言密教を学び、修する

加持祈祷や修法(儀式)などの実践を重視した醍醐寺は、その効験によって多くの天皇や貴族たちの心をとらえました。真言密教の二大流派のうち小野流の拠点となり、多くの僧が集まる根本道場と位置付けられた醍醐寺には、修法の本尊として欠くことのできない彫刻や絵画、修法に用いる仏具、修法の手順や記録などを記した文書や聖教などが蓄積されていきました。
いまに伝わる寺宝の数々は、千年以上もの間、醍醐寺が人々の願いに応えて修法を続けてきたことを示しています。

国宝 薬師如来坐像および両脇侍像 平安時代
国宝 薬師如来坐像および両脇侍像 平安時代
  • 重要文化財 如意輪観音坐像 平安時代
    重要文化財 如意輪観音坐像 平安時代
  • 国宝 文殊渡海図 鎌倉時代
    国宝 文殊渡海図 鎌倉時代
  •  国宝 訶梨帝母像 平安時代
    国宝 訶梨帝母像 平安時代
  • 重要文化財 不動明王図像 信海筆鎌倉時代 弘安五年(一二八二)
  • 大威徳明王
    大威徳明王
  • 軍荼利明王
    軍荼利明王
  • 不動明王
    不動明王
  • 降三世明王
    降三世明王
  • 金剛夜叉明王
    金剛夜叉明王

国宝 五大尊像 鎌倉時代

大威徳明王
大威徳明王
軍荼利明王
軍荼利明王
不動明王
不動明王
降三世明王
降三世明王
金剛夜叉明王
金剛夜叉明王
大威徳明王軍荼利明王不動明王降三世明王金剛夜叉明王

重要文化財 五大明王像 平安時代

第3章 法脈を伝える─権力との結びつき─

修法が多く行われるようになると、各密教僧の間で異なる修法次第が生まれ、醍醐寺内でもいくつかの法流がつくられました。その中で中心となったのは、十四代座主の勝覚が創建した醍醐寺三宝院を拠点とする三宝院流です。同院の院主は醍醐寺座主を兼ねることも多く、足利尊氏の政権における賢俊や、足利義満以下三代の将軍に仕えた満済など、彼らが座主として時の為政者から帰依を受けることで、寺は繁栄を遂げてきました。
法脈の相承と繁栄の歴史を、文書・書跡からひもといていきます。

  • 満済像 土佐行広筆 室町時代 永享六年(一四三四)
    満済像 土佐行広筆室町時代 永享六年(一四三四)
  • 国宝 三国祖師影 鎌倉時代
    国宝 三国祖師影 鎌倉時代
国宝 天長印信 後醍醐天皇筆 南北朝時代 延元四年(一三三九)
国宝 天長印信 後醍醐天皇筆 南北朝時代 延元四年(一三三九)
重要文化財 理趣経 足利尊氏筆 南北朝時代 延文二年(一三五七)
重要文化財 理趣経 足利尊氏筆 南北朝時代 延文二年(一三五七)

第4章 義演、醍醐寺を再びおこす

十六世紀末に第八十代座主となった義演(一五五八〜一六二六)は、豊臣秀吉などからの保護を受け、戦乱により荒廃した伽藍の復興整備を進めました。秀吉最晩年の慶長三年(一五九八)春に催された醍醐の花見は、桃山時代の華麗な文化を象徴的に表すできごととして広く知られます。また義演は醍醐寺伝来の厖大な古文書・聖教の書写整理を行いました。『義演准后日記』には、近世初期の変革期の京都において、義演と醍醐寺が重要な役割を果たしていたことが克明に記されています。慶長年間に造営された三宝院表書院障壁画の金銀に彩られた襖絵や、俵屋宗達をはじめとする諸流派の絵師が描いた屛風は、当時の醍醐寺の繁栄をよく伝えています。

  • 豊臣秀吉像 江戸時代
    豊臣秀吉像 江戸時代
  • 金天目・金天目台 安土桃山時代
    金天目・金天目台 安土桃山時代
重要文化財 醍醐花見短冊 安土桃山時代 慶長三年(一五九八)
  • 重要文化財 扇面散図屛風 俵屋宗達筆 江戸時代
  • 重要文化財 扇面散図屛風 俵屋宗達筆 江戸時代

重要文化財 扇面散図屛風 俵屋宗達筆 江戸時代

重要文化財 三宝院表書院障壁画 柳草花図(上段之間) 安土桃山時代
重要文化財 三宝院表書院障壁画 柳草花図(上段之間) 安土桃山時代

【画像提供】奈良国立博物館

● 国宝 醍醐寺縁起 江戸時代(撮影:佐々木香輔) ● 重要文化財 如意輪観音坐像 平安時代(撮影:森村欣司) ● 国宝 薬師如来坐像および両脇侍像 平安時代(撮影:佐々木香輔) ● 国宝 文殊渡海図 鎌倉時代(撮影:佐々木香輔) ● 国宝 訶梨帝母像 平安時代(撮影:佐々木香輔) ● 重要文化財 不動明王図像 信海筆 鎌倉時代 弘安五年(一二八二)(撮影:佐々木香輔) ● 国宝 五大尊像 鎌倉時代(撮影:佐々木香輔) ● 満済像 土佐行広筆 室町時代 永享六年(一四三四)(撮影:佐々木香輔) ● 国宝 三国祖師影 鎌倉時代(撮影:佐々木香輔) ● 国宝 天長印信 後醍醐天皇筆 南北朝時代 延元四年(一三三九)(撮影:佐々木香輔) ● 重要文化財 理趣経 足利尊氏筆 南北朝時代 延文二年(一三五七)(撮影:佐々木香輔) ● 豊臣秀吉像 江戸時代(撮影:佐々木香輔) ● 金天目・金天目台 安土桃山時代(撮影:佐々木香輔) ● 重要文化財 扇面散図屛風 俵屋宗達筆 江戸時代(撮影:佐々木香輔)


【画像提供】醍醐寺

● 理源大師坐像 吉野右京作 江戸時代 延宝二年(一六七四) ● 国宝 大日経開題 空海筆 平安時代 ● 重要文化財 五大明王像 平安時代 ● 重要文化財 醍醐花見短冊 安土桃山時代 慶長三年(一五九八) ● 重要文化財 三宝院表書院障壁画 柳草花図(上段之間) 安土桃山時代